母が病に倒れた時のことを時々思い出す。退職後、忙しく旅している合間に、歯科治療や眼科治療を入れていた。新しい自分の世界の広がりを楽しんでいて、だいぶ急いでいるような感じがしていた。そんなに急がなくても良さそうなのに忙しく日本中を旅していた。我が家の新築祝いを済ませて、甥っ子の結婚式に向かう前の晩に倒れた。それ以降は寝たきりになって、天井を見上げる生活に変わった。

歯科医院の診察台に乗って天井を見ている時に、ふと母のことが浮かんできて、顔の近くに蛍光ライトが近づいてきたりする時や医師が話しかけて来る時に、自分もいつか母と同じようになるんだろうなぁと思った。眼科治療の中身も似ているし、最近は閃輝暗点が頻回に起きるようになっているし、歯科受診の頻度も似ている。それに、新しい自分の世界の広がりを快く感じ始めているところも母と良く似た状況で、少し慌ただしいと思うこともあって、母と同じように突然倒れたりするのかもしれないと思うこともあって。でも、そういう風になっても良いかも知れない・・・と思いながら天井を見上げていた。だから今のうちに、できるだけ早いうちに、行けるところ行っておきたい!母もきっと同じように考えていた気がする。

ベットで横になっている母があちこちに出かけた話を聞かせてくれた。自分たちがマイプラン・マイドライブで出かけている話をすると、もっと面白いところがその近くあるという風に話してくれた。それがとても楽しそうで、母の話が追い風になって、たぶん間違いなく、自分が退職する前にかみさんと一緒に全国制覇(?):ひとまわり出来たんだと思う。天井のシミを地図に見立てて、母と同じように楽しかった思い出と共に暮らしていけるかもしれないし、そうなったらそれで楽しいかもしれないなぁ〜。

でも、自分は母ほどの記憶力はないし、すぐ新しいところに行きたがるし、天井のシミはシミでしかない気がするし、それにしてもここの天井はシミもなくきれいだなぁ~と思っている時に、「はい、今日はここまでにします。明日8時に消毒に来てくださいね。」の声が聞こえた。

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