大倉舜二が「ゼフィルス24」をまとめるに十年間要したことが「はじめに」に書かれていた。知人からもたらされた情報がきっかけとなり、積年の思いに火が点いてしまった様子は読んでいて面白かったし、夥しい数の写真が昆虫少年の目線だったりするところがとても良かった。カメラも35mmのペンタックス。50mmと100mmのマクロが中心だから、言ってみれば普段着の世界そのもの。こうして撮られた作品を、当時の朝日新聞社の担当者が写真集に仕上げようとしたところは見事と言うしかない。「涙が出るほど」喜んだ大倉舜二の気持ちが分からない筈はない。usubakicho田淵行男も「大雪の蝶」のために北海道に十年間出かけている。「安曇野のナチュラリスト」に情熱を傾注させていたことが記載されていて興味深かった。何回かで済ませようとしたのに、20回まで回数を重ねることになるとは想像も付かなかったようで、そういう計算外のところがあるとホッとしたりする。

情熱を傾けられて、撮り続けられるものがあった偉人たちを羨ましく思わない訳ではないけど、最初から全体をイメージしていたのではないことが分かってくるとなんだか嬉しくなってしまう。大倉舜二も田淵行男も少年時代の「夢」を追い求めている点で共通しているし、自然がまだ豊かな良き時代だったのだと思う。近頃は、地球温暖化に伴って蝶の棲息環境に変化が生じていて、我が家の庭で見かける種類も随分変ってきている。高級なデジタルカメラは14コマ/秒も撮れるので、飛翔する蝶にもピントが合わせられる優れものだから、自分を取り巻くさまざまな環境はひと昔前から比べれば隔世の感があることは自覚しなければならないのだと思う。DSC_1654

田淵行男は「いつまでも飽きない、自分の好きなもの」「自分の力で完成のできる、見通しのつくもの」「人の関心を呼ぶ社会性・時代性のあるもの」「フォトジェニックでないといけない」と話し「一つのことに目標一筋、十年を通すこと」と示している。これらの言葉を噛みしめながら、どこに焦点を当てたら良いのか、自分のこれから五年・十年をどう考えようかなどを思案しているところ。

とりあえずはPC環境の整備して、特にディスプレイをEIZOに入れ替えることにして、プリンターの位置を移動させるに伴ってあれこれ動かしているうちに、机回り全体を大幅に動かすことになったら、書棚の中のものまで移動対象の範囲が広がって、まるで引越のような状態になり、予定外の日数がかかってしまい、苦笑しています。

写真はCP+2016のPASSで、フォトグラファーとして入場していました。

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