お目当ての赤い花は既に散ってしまい、他に目ぼしい花もない赤城山に、東京・埼玉方面の写真仲間をお迎えした。思い切って撮影場所を換えることも提案させていただいたけれど、師匠は「行けばなんとかなるから」と仰るだけ。地元の写真仲間や旅館に情報を求めたけれど、ここは!という撮影場所の情報がなく、困り感たっぷりで目覚めた朝はどん底で最低の気分。こんなことならもう少し早めに連絡するべきだったと後ろ向きになるのを振り切って、「きっと、なんとかなるよ。」といった根拠のない自信を懐くことで不安をかなぐり捨てるようにしてみる。師匠は「前回来た時はオオカメノキが良かった。山桜も咲いていた。」と仰る。前回の撮影会は5月18日だったのに、今年の山桜はどこも既に終わっている。季節が一様に早まっているのではなく、ある種に対しては早く動き、ある種に対しては遅く、大自然の営みが一様でないことを知る。師匠の仰るオオカメノキが勝ち誇るように咲いているので、これを撮るしかないと考えて、師匠の背後で画角を確かめてみると、息を呑むような画像が捉えられているので嬉しくなってしまい、さっそく真似をしてみたのが一枚目の写真。
小尾瀬を思わせるような淵のヘリで咲く、辛夷(こぶし)の花を見つける。この綿毛のような花弁を丁寧に写し撮りたいものだ。師匠の撮り方が参考になり、目からウロコの状態がしばし続き。これが下の写真です。
桑風庵本店で遅めの昼食。レンズ関係の会社で従事していたUさんの話は実に面白い。1420円の割り勘。現行の、一年の活動計画を年の初めに決めてしまうやり方では、春の花の時期をピタリと合わせるのは至難の業であることを実感したけど、自分が地元の利を生かして、適切な情報を事務所に送るような方法で参加者を集められたら良いと思う。
それにしても師匠は偉大だ。父母の介護に当っていたので自然塾の活動に殆ど参加出来なかった自分に、フィールドに出て活動することの大切さを実感させる配慮が次々に現れる。花芽の付き方とそこから分かる開花予想時期を伝えて下さったり、赤い花はリベンジだな~と仰ったりする他に、ワクワクするような場所、行ったことのないところに連れて行って欲しいと話したりされる。これは赤城山での撮影会をもっと楽しめるように形にしなさい!と仰っているのと同じこと。それを朴訥な言い方で伝えていらっしゃるから、凄すぎ。
今回は自分の用事が立て込んでいて、事前調査が疎かになっていたことを反省させられた。師匠のアイディアに頼ってばかりだったことも猛省した。次回、来年だけどリベンジしようと心に決めた。
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