いつかは元気になって再会できると楽しみにしていた友達のS君が今年の夏の盛りに亡くなっていたことが伝えられた。地元新聞のおくやみ欄に掲載されなかったし直接連絡がなかったのは、発見された時点で既にかなり長い時間がたっていたことや、住居の後片付け等々に奔走した親族が色々と考えた結論だから仕方がないと、元夫人から聞かされれば納得するしかない。葬儀も近親者だけで済ませたらしい。情報を知る人は今の段階でもかなり限定されている。彼は7月末まで入院していた。退院して帰宅した後の彼に何が起きたのかは謎のままで今となっては詮索しても意味がない。ずいぶん長期間入院していて、時々電話で連絡が取れたのも、だいぶ前の話になってしまったし、最近は全く音沙汰なしだった。地元から離れて主治医の診療に便利な土地に移り住んでいたことも一度聞いた気がするけど、尋ねていくようなことはなくて、何かあれば連絡してくるだろうくらいに思っていたのに、こんな展開はまったく想定していなかったので、ぽっかりと穴が空いてしまったような気持ちで、自分は静かな悲しみの中にいる。

大切な友達のうちの一人でお互いを常に高め合う存在だったから、彼が調子を崩し始めた当時は自宅の離れを居所として提供していた。逗留している間に明らかな進展も見られず、長期化する中で支援できることの限界を感じたことから、医療につなげるきっかけを作ったのは自分だったかもしれない。深い闇の中で探しものをしているような彼の話を聞くにつれて、自分から話す機会が極端に少なくなったので、彼は自分が山岳写真を撮っていることを知らずに逝ってしまったことになる。いつか元気になったら自分たちの写真展に案内して、彼の美的センスで痛烈に批評してもらいたかったけど、叶わぬ夢となってしまった。また、彼が読め!!と薦めた開高健のOPA!みたいに、アラスカでサーモンを釣りたかったしカヤックで川下りしたり、キャンプで焚き火に当たりながら飲みたかったと思うと残念でたまらなくなる。

彼はやっと楽になれたんじゃないのかな?と元夫人が電話で話していた。5月に逝ったうちの親父とあの世でばったり出会って「お互いに楽になったな~」なんて言葉を交わしながらお茶のみしているかもしれない。IMG_0047-1

26.10.25撮影した奥利根湖水源近くの紅葉

 

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