シナノキの皮を剥いで繊維を取り出す作業に没頭した二日間。まず最初は梅雨のこの時期に限定した木を切り出す作業だった。チェーンソーで切った木を更に150cmの長さに切り揃えて車で運び、木の切り口のところから裂いていくと、皮全体がプルンと剥けて水気をタップリ吸い込んだ木部が出てくる。シナノキの木部は真っ白でツルツルとしていて、しっかり持たないと手から滑り落ちてしまう。剥いた皮の鬼皮の部分を取り除いて、甘皮のところだけにして丸く束ねて、煮え立った大釜の中に入れて朝まで待つことにして、一日の工程が終了。灰汁を使ったので皮の色が赤みを帯びてきていた。二日目は煮上がった皮を栗の木で扱いて更に薄くしていく。この過程がとても大事な作業になる。黙々と作業が進むうちに手馴れてきた。3時過ぎにまとめて結わえた束を洗って、道路脇のガードレールに干して、本日の工程を終了した。大満足の二日間だった。次回は7月13日(日)に、このシナノキを使って縄を綯う作業に取り組む予定。
数年前から、自分はシナノキの皮を使って縄を編む作業に興味があったけど、新潟とか山形方面まで足を伸ばさないと出来ないものと諦めていたところに、地元でこの作業を続けている方がいることを知って以来、この日の来るのを首を長くして待ち続けていた。そして、とうとうその日が来てあっという間に過ぎて行った。こういう機会を与えてくれた赤木理事長と、技術を披露してくださった中村義司・千代子ご夫妻に心から感謝したい。
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