仕事が終わってから病院に行って父母の顔を見てきた。顔を見れば大凡のことは見当が付くと言うものだ。父親は髭面で痩せこけていた。夕陽がオレンジ色に空を染めていた。ベットに横になって見上げて「子持山か?」と言ったので、妹が「兄貴がずっと撮り続けている方面が見えるよ」と答えてくれた。白砂山がオレンジの空にシルエットで見えていた。父親は食事が少しだけど摂れていると書かれてあったので驚いた。少しずつ少しずつ栄養が摂れるのは有り難い。医師が話す時はきまって最悪の事態を説明しておきたいのだろうけど、自分がイメージした昨日の状況とは随分とかけ離れた父親がいたので安心してしまった。ただ病室が変っていたのは内科から泌尿器科に移ったという事だろう。

同じ病院の同じ階に入院している母親を訪ねたら、自分が息子だと分かっているのか怪しくなっていた。声をかけて尋ねてみると「大丈夫。分かっているよ!」と言うけど怪しいものがある。いつの場面でも楽しませてくれるからたまらないね。明日、髪の毛を整えるという。半年ぶりの美容院だから髪も染めるのかと聞くと、諦めているらしい。なら自宅に戻ってから美容室で紫色に染めると良いねと話しを聞いている時の母親の目は希望が見えるような輝きだった。明後日の夕方、主治医からの説明があるので同席して欲しいと言うのが妹の台詞。記録紙を見ると容態は安定しているので退院の話になるのだろう。或いは老人の施設の利用を勧められるのかもしれない。どうする?って言われたので、係員の飲み会なんだよと答えて、肝心の母親に尋ねたら嫌だ!と言った気がした。でも、自分と同じで環境に順応しやすいところがあるから、ここだよ!と言えば良いところだねと答えてくれるような気がする。

 

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