「峰」の仲間の奥様がなくなられたという知らせを受けて告別式に参加した。まだ齢57歳の若さで旅立たれたのが病気によるものだと分かった。E型劇症肝炎の診断が下りたのは11月のこと。その時既に手遅れだったとか。彼が親族を代表して挨拶に立って話した言葉に泣けてしまった。「山岳写真撮影に没頭できたのもかみさんが居てくれたから。感謝の気持ちを表したいと定年退職する2~3月にオーロラでも見に行こうかと話していた矢先のことだったこと、前兆のようなものがあったのに本人任せにしてしまったことが今は悔やまれてならない。」告別式が終わって親族が並んで弔問客を見送る場面で彼の前に立った時に自分は言葉が出なかった。同学年でもあり定年を間近にする自分も似たような我がまま放題をさせてもらっているから、少なくても前兆のようなものがあれば迷わず受診させなければと考えたりした。これから20年は人生を共に楽しめると思っていただろうに、不条理と言うのはこういうものか、現実は斯くも辛く厳しいものかと彼の毅然と立ち振る舞う姿をみて尚更感じ入るところがあった。「峰」の小島代表をはじめとして16名が参列したが、目頭を赤く染めている同人ばかりだった。
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